2009年02月09日
【道具】Majorcraft ARRIVAL 69MH

コストパフォーマンスの高い製品を多くリリースし一躍有名メーカーになったMajorcraft。
なかでもトップグレードに位置するARRIVALシリーズは、高弾性カーボンオンリー(らしいです)ブランクに拘り、高い感度と十分な強度を追求した高性能ロッドだとかナントカ。
ARRIVAL ARC-69MHは、レギュラーモデルの中にあって底モノ系にデザインされた一本・・・・・
の様ですが、意外と暴れ過ぎないブランクが巻物にも使えるような印象です。
とは言え、テーパーアクションが素直なファストだという事もあり、巻物専用にデザインされたロッドと比べてしまうと、どうしても、その差があるのは否めないでしょうが。
【メーカーHPより紹介文抜粋】
6フィート9インチの長さを感じさせない取り廻しの良さ、それがこのモデルの特徴と言える。
しっかりしたリールホールドに定評のあるKDPS タイプのフォアグリップを採用。
そして軽快性を追及したセパレートハンドルデザイン。
そのレングスも絶妙なセッティングとなっている。
ブランク性能は、高弾性カーボン特有の金属的感度に磨きをかけてある。
ボトムタッチ系を中心としたルアーセレクトは当然としてトルクを生 かしたキャスト能力は多才。
実際に手にとって見てみれば、確かに持ち重り感もほとんど無く、ECSのシートに硬めのEVAグリップも良い感じ。
ティップは少しハリがあるもののしなやかで、弱い負荷でも「スッ」と入ってくれる印象から、食わせ性能も悪くないんじゃないでしょうか。
特にティップの応答性の良さは個人的に高ポイントで、硬過ぎずダル過ぎない、といった難しいところを上手くまとめてある様に思われます。

実釣での性能を見れば、確かに広告にあるよう高感度で、比較的弱いバイトでもハッキリと振動が伝わってくる印象です。
とくに同社のSLICERシリーズやDAY'sシリーズといったラインナップと比べれば、確かに価格差だけのモノは有ると思われ、この価格帯の製品の中では、他社ラインナップと比べてもトップクラスの高感度なのではないでしょうか。
また、振動的な感度の伝達性能だけでなく、ティップの応答性が良いことも感度の良さに貢献していると思われ、ラインを高感度なフロロにすれば高比重ワームのノーシンカーでもウィードを抜ける感覚が掴み易く、ショートバイトも比較的掛けに行き易いと感じました。
ロッドパワーの面では、同社のSLICERシリーズでは、大型を掛けて走られた際、どうしてもパワー不足感があり、また、同DAY'sシリーズでは軸方向の強い負荷に対しての弱さが否めず、フルベントすると嫌な感じがしたのですが、ARRIVALでは、そういった不安感も無く、一方的に走られないだけの(大型の個体に)パワーは備わっている様に思われます。
また、DAY'sシリーズに見られたような高弾性ゆえのバットが暴れる感覚も随分抑えられている様なので、ヘッドシェイクで簡単にフックを外されるような事も少なくなった様に思われました。

特にキャスト性能面で、表記ウェイト範囲の上限である1ozクラスルアーのキャストは正直厳しいと思われ、実際、3/4ozクラスの物でも気持ちよく振り切るにはティップ~ベリーが頼りない感じが否めません。
テーパーがファストである故に仕方が無い、とは思いますが、それでも3/4ozクラスで既にベリーに「余裕」が感じられず、結構キャストに気を使ってしまう印象が拭えませんでした。
その為、どちらかと言えば近~中距離での高比重ノーシンカーや~中量級テキサス、1/4oz程度のラバージグといった底モノが中心で、カタログに謳われる様なキャスト性能は期待しない方が・・・・・といった印象です。
また、葦奥などのカバーから大型を引きずり出せるほどのパワーは期待できず、大型ルアーのキャスタビリティもイマイチ、となれば、無駄にグリップが長過ぎる様にも思われます。
他のラインナップにしてもそうですが、Majorcraftの製品は、この辺りのグリップ長を延長しただけのバリエーション展開が多過ぎる様な気がします。
まぁ、確かに個人でフィットするグリップ長にも差異があるでしょうし、それが駄目だとも言えませんが、あたかも広告で有効レングス長が伸びているかの様な、遠投性能やパワーを過度に押し出している様な印象が拭えません。
総評としては、遠投が必要な大場所では物足りないですが、小~中規模の野池、リザーバーでの使用には十分かと思われ・・・・・・・・ますが、陸っぱで一本を幅広く、となると、もう少しテーパーの緩いARC-70Hの方が良いかもしれないですね。

メジャークラフト アライバル ARC-69MH
ティップに繊細さが必要な場合には、ARC-69MHのセッティングが中々面白いカモ!?と思われますが、一本で幅広くバーサタイルに、となると、ややカバーしきれない部分も多く、弱点も目立つような気がしマス。

メジャークラフト アライバル ARC-70H
ティップの繊細さは少々犠牲になるものの、テーパーがややレギュラー寄りなので、キャスト出来るルアーのウェイト幅は69MHより「ゆとり」が有る様に思われます。
したがってバーサタイル性を重視するならコチラの方が良いかも!?ヾ(´▽`;)ゝ
Posted by 仇(あだ) at 22:53│Comments(0)
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