2022年10月07日
【道具】SHIMANO / CALCUTTA CONQUEST 100/101 DC '20

シングルフック系の巻きの釣りがメインの自身には、一番出番が多い100番クラスのベイトリール。
兎に角、キャストと巻き上げ回数が多くなるので、全体の剛性や耐久性が高い方が望ましい。
巻き上げノイズ等は余程の事が無ければ大して気にならないが、ワンウェイが空転したり、巻きが引っ掛かった様な(或いは逆に抜ける)トラブルが現場で発生すると面倒な上、頻発すれば信頼出来なくなる。
構造的にシンプルなベイトリールにおいて、そんな事は滅多にない、と言いたいトコだけど、実際にD社のエルゴノ(扁平)系には結構悩まされたし、シマノでも軽量設計なモノは、やはり下手りが若干早い印象がある。
個人的にシマノのコンクエストシリーズは耐久性が高く、安定した使用感が合ってた事で、2010モデルのコンクエスト DCも長くメインで使用してました。
しかし、主力一台をワンシーズン酷使したりすると、どうしてもノートラブルでは行かない時もあり、やはりバックアップが欲しい時があるワケですワ。
そこで登用したのがダイワのsteez A TWだったんデスガ、早々に高剛性感や耐久性に疑問符が付、トチ狂って同社のリョウガも追加導入。
リョウガの方は想定以上に使用感が良かったんで、気づけばとりあえずの主力に格上げ。
で、バックアップにsteez A TWをスタンバらせて、'10 コンクエスト DC 101は殿堂入りしてた昨年なんだケド、そのsteez A TWが、どうにも自身には使い物にならなさそうな雰囲気になってきたんで、急遽入れ替え決定となり、全くのノーマークだった'20 コンクエスト DCを導入するという、相変わらずのバカっぷり。
当初はブレーキシステムが簡易/汎用タイプのiDC5に格下げになったこと、'10モデルからの進化が感じられなかったコト、追い打ち見た目が安っぽくなったこと等で購買欲が欠片も湧かなんだ'20 コンクエスト DC。
特にDCがライン x 3種 + 1~4+ウィンドモードと少なくなり、各ルアーやメソッドに対する対応性の高さ&精度に不安感が否めなかったのは大きい。
また、ボディ自体がコンパクトになって旧来モデルより「パーミング感が良くなった」とあるが、騙されてはいけない。
結局の所、リールフットからリールトップまでのサイズが変わらなければ、幾らパーミングカップ側のサイズが小さくなっても実際のパーミングフィールは変わらない。
まぁ、ら辺はハナっから理解っていたし、それよりもロッド軸に近い位置でホールドし易いサムレスト構造の方が自身には重要なので、全くの無問題なワケではありますが。
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んde、話しを戻してiDC5のハナシ。
確かに、15'モデルのメタニウム DCのモノに比べれば、かなり別物になってると言える。
感覚的なDCの掛かり方(?)を比較するなら、21' アンタレスDCにチョット近い感じがスルー。
前モデルと比較して、
①、内部ライン毎の設定がより明確化され、F(フロロ)モードの意味が出来た。
②、飛距離は微妙に伸びたが絶対的な安定性は前モデル、それと回転フィールが遠心に近くなった(悪い意味で)。
③、ヤハリ当初の懸念通り、広汎用+風の変化も踏まえて、となると、外部4だけでは対応しきれない事がある。 (かなり優秀ではあるが...) モノによって2と3、3と4の間が欲しい時がある。
・・・・・という今のトコロの印象。
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①について、前モデルの場合、比重の違うナイロン、フロロのどちらを使用しても、微妙に巻量を調整してやれば、内部のモードはナイロン固定で対応出来た。
逆に言えばキャスト中~後半でも適度に制動力が働いていた、という事なんだろうけど。
一方で20'モデルの方は、フロロを巻いてナイロンモードでキャストすると、中~後半付近でラインが浮き易く、復帰し難い。 略サミングが必要だと思った方が良い。
また、フロロモードでキャストしても飛距離的には大差なく中~後半の安定感は格段上なので、明瞭追風状況でもなければフロロモードを利用した方が良い。
②、ここが21' アンタレスDCにチョット近いか?と感じるところで、中~後半の制動力が抜け易く、遠心っぽい回り方をする。 悪く言えば無駄に糸フケが出る。
前モデルよりラインが放出される様に見えるし、ラインキャパ自体も実質少なくなっているので余計に「飛んでいる様に見える」が、正直、飛距離の差は殆ど変わらないと思う。
③、殆どのモノが90点に近いレベルで対応してくれるが、風向き状況やルアーの飛行バランスなど、シビアな所は外部4だけでは対応しきれず、飛距離を犠牲にするかサミングで対応しないといけない事がある。
この辺りは「バーサタイルなリールでは無い」と専用途に割り切ってる人には無問題なのだろうが、巻物と一括りにしても実際にはルアー&メソッド共に多種多様なワケで、巻物機の至高バーサタイルを謳うとすれば、若干物足りない、という自身の感想。
・・・・・・・と、まぁ、等々あって、確かにiDC5としては格段・明瞭に進化してるし、制動バランスも良くなってるとは実感できるのだが、駄菓子かし所詮はiDC5・・・・・・・なんだよナァ。
やはり、フラッグシップのコンクエスト DCに搭載るのであれば、様々なルアーやメソッドに対応幅を広く取って、内部ライン毎3モード&外部8段にすべきだと思う今日この頃。
アンタレスDCのNやFモードが優秀だと思われるので、ら辺をベースに調整・移植出来なかったものか? コンクエストDCに遠投仕様のXモードは不要だと思われるので、そこで十分に差別化は出来ると思われるんですが・・・・・ねぇ。
只でさえ高価で趣向性が強いラウンドベイトなのに、妥協と我慢を余儀なくされるフラッグシップ機なんて全然アカンでしょ。
それこそ「コンクエスト」の名は羊頭狗肉だと言われても仕方がない、と思うケドなぁ。
折角に現行のDCが熟成されつつあるだけに、尚更勿体ない。

更に追い打ち、発表時から気に入らない部分のセレクター部。
ブレーキのレベルを設定するスイッチ部だけど、細長いレバー式(?)デザインになり、不細工な上に中途半端な位置で止まり易くなってトラブルの要因になる、とか、旧モデルよりも摘まみにくそうだとかって懸念は案の定だった。
こんなのテスト段階で明らか理解るトコだと思うのだが、ら辺お構いなしに製品化してまう辺り如何に、どーでもええ感が露骨で残念無念。
更に皿に突っ込んでけば、巻の釣りに必要な巻き上げトルクと巻感度。
確かに旧モデルより格段に上がっている感はあるものの、即出のリョウガに比べて、若干弱い気がしないでもない。 巻感度に至っては明らかリョウガの方が良い。
パーミングカップ側の造りが薄く、スプールに掌が近いとかって影響があったりする? 謎。
勿論、ハンドル長の違いやグリップ形状の差異などもあるのかもしれないが、後発なだけにその辺りはもっと意識して欲しかったなぁ。
結果、シマノのクランキングリールとしてのフラッグシップであるコンクエスト、という位置や意味、趣向性なんかを鑑みると、'20 モデルは駄作臭が強い、今のトコロの印象。
・・・・・購入して「大損した!」とまでは思わないが、之迄と違って何処か「しっくり来ない感」が否めないんだよナァ。
因って、他人様にオススメ出来るか?と問われると、当然ながら基本的にはNOかなぁ。
丸形が好きで、ラウンドフレームなら多少に使い勝手が微妙な所は無視出来る!って自身みたいな奇特な人で無いと中々良評価には成らない一台な気がします。
ぶっちゃけ、丸形に拘らなければ21 アンタレス DCのノーマルギア仕様を購入した方が幸せになれそうな気がするから滅入る。 (๐•̆ ·̭ •̆๐)
ハンドル長:42mm
ナイロン糸巻量:3号~100m、3.5号~90m、4号~80m
最大巻上長(ハンドル1回転):58(70)cm (HG)
スプール寸法(径/幅):33/21mm
ベアリング数(SA-RB/ローラー):12/1
ギア比:5.6 (6.8) (HG)
最大ドラグ力:39.2N/4.0kg
自重:240g
Posted by 仇(あだ) at 22:30│Comments(0)
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