【道具】DAIWA / STEEZ 100H/HL

仇(あだ)

2015年01月12日 00:16





確か、2006年に103が登場した記憶なので、かれこれ10年近く経つモデルとなるSTEEZ(スティーズ) 100H/HL(以下スティーズ)。

登場時は“耐久性が足りない”、“剛性不足”、“ブレーキ力不足”、等々、散々な評価だったリールでしたが、実際の所はどうなのか?と。

今更感が満載ですが、ハイギアの巻物リールに興味があったこと、知人伝手で新同品を実売価格の半額で、ということもあって勢いに任せて導入してみましたョ、というオハナシで。

学ばないナァ、自分。('A`;)









手にした第一印象は見たまんまコンパクトで軽量。

同社のオリジナルシートやPTSに載せた時のパーミング感はカナリ良く、気持ち良く手中に収まってくれる、という印象でしょうか。
実は、スティーズ 100Hを過去に使わせてもらった事があったので(短時間ではありますが)、そのコンパクトさや軽量さは分ってたのですが、いざ自身で使用してみると、そのパーミング感の良さは頭一つ抜きん出てる印象が改めて。




しかし、実釣での性能はというと・・・・・・・・・

軽量・コンパクトに走り過ぎて、肝心のキャスティングリールとしての性能は高く無い・・・・・・
という残念な感想。('A`;)

以下、気になった点を。




①ブレーキとスプールの回転バランスが悪い。

キャスト直後の初速域では必要分効くが、直後の中間域でブレーキ量が不足し易くバックラッシュし易い。 その為、中間域にブレーキを合わせると初速で強く効き過ぎ、キャストがライナーになり過ぎ、ルアーによっては満足な飛距離が出ない。

ナイロンでキャパの7割以下フロロで6割以下まで巻量を抑えれば幾らか安定する感じですが、それだとディープスプールの意味が無いという。('A`;)


キャストフィールやブレーキとの回転バランスは、当然ながら後発のT3の方が圧倒的に◎です。



②ラインの放出抵抗が大きくバックラが早い。

後に登場したT3などと比較すれば明らかバックラッシュが早いです。
レベルワインドとスプールが近い、スプールとフレーム間のゆとり幅が皆無な事などが要因?
キャスト時にラインが孕むと即巻き込む印象で、最近の放出抵抗が少ないリールと比べ、バックラッシュも酷くなり易い。

スプールエッジから1mm以上余裕を持たせてラインを巻く(巻き量を減らす)事で気持ちマシにはなりますが、前方での抜け(レベルワインドでの)も悪い為なのか、根本が解決する事はなく。



③若干巻きトルクが弱い。

コンパクトなボディに90mmのロングハンドルはバランスが悪い印象だったのですが、抵抗のあるルアーを巻いてみてなんとなくそういう事なのかな?と。(´・ω・`)
理解り易くBカスタム 1/2~とかBカス茶を引き続けると地味にシンドイ。

大型のスピナベやディープランナーを引くのには使わないって事で。



④巻きノイズ・抵抗が大きい。

恐らくマグZの構造上、仕方が無いんでしょうが、リトリーブ時にもローターが磁界に僅かながら干渉する事、ブレーキを強めに設定する関係で、どうしてもギアやピニオンに負荷が掛かり、ノイズが出易い、拾い易いんじゃないかな?と。
ブレーキレベルを最小にしてリトリーブすれば、かなりノイズは減る感がしますが。



⑤ドラグの滑り出しが悪い。

良くも悪くもダイワらしいドラグフィールです。
瞬間的に負荷が掛かると一瞬ロックする様な感じなので、ドラグを信じ過ぎない方がいいです。
ラインやロッドである程度カバー出来れば、まぁスピニング程には気にせずとも良いレベル、ではありますが。ヾ(´▽`;)ゝ



⑥クラッチ操作が軽い反面、キャストでクラッチが返り易い。

軽くハンドルを弾く程度でクラッチを繋げられるくらい軽快なのは良いのですが、故にキャスト時の衝撃でクラッチが返り易いです。

キャスト時の高回転で、突然ピニオンが繋がっちゃうと高確率でギアの歯面を舐めるので、最悪の場合一発交換になります。

ですので、ら辺を意識したキャストやクラッチレバーを押さえたままのキャスト等が必須になると思われます。






個人的なインプレッションが前提ではありますが、実売市場価格でのコストパフォーマンスが低い、やや残念な一台という感じでしょうか。

とにかくブレーキとスプールの回転バランスの悪さ、バックラッシュの早さがネックですし、遠投性能も微妙、近・中距離のレスポンスも微妙となると、軽量・コンパクト以外にメリットが無い感じ。


せめて価格がもう少し安ければ、圧倒的な軽量・コンパクトの謳い文句で良かったんでしょうが、流石に高価なのに扱い難い、扱いに気を使うとなると、一般的にも評価は厳しくならざるを得ない、と思われます。(´・ω・`)

・・・・・・・もっと早い段階でマイナーチェンジ出来なかったんだろうか?('A`;)


※SVスプールのインプレはコチラ




DAIWA STEEZ 100H / 100HL

ギア比 6.3 : 1
最大巻取り長(cm) 66
自重(g) 160
最大ドラグ力(kg) 4
スプール径(mm) 34
スプール重量(g) 16
ハンドル長(mm) 90
ベアリング(ボール/ローラー) 11/1
糸巻き量(lb/m) 16 / 100 - 20 / 80





ダイワ(Daiwa) STEEZ(スティーズ) 100H

想像の範囲ではありますが、立竿のまま強引に巻上げる(寄せる)様なファイトはマズイ様な気がします。
ギアボックスの捩れ剛性が足りないのか、あるいはハンドルが長過ぎるのか、強引に巻上げると駆動部の噛み合わせがズレ易くなって、後の巻きノイズやゴリ感になるのかも、と懸念が・・・。






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